2020年が明けて間もなく、冬に滞在していたカンボジアから日本に帰国し、奈良県生駒市にあるクンダリーニヨガ 3HO Japanで40日間の住み込みのお仕事をしてきました。
チャンスがあるならやってみたい!と思う反面、費用面や環境などで不安に思うことも多いですよね。
私もまさにそんな感じでしたが、夫の協力もあり、思い切って飛び込んでみたら、普段の熱気球生活では出会えない人やモノ、場所に出会えた貴重な40日だったので、「やっぱりやってみたいと思うなら挑戦すべきだな」と改めて感じました。
この体験を見て、何か「やってみたいことはあるけど…」「どうしようかな」と迷っている方に少しでも参考になることがあれば良いなと思います。
なぜ突然住み込みの仕事を始めたのか
普段は夫婦でどっぷり熱気球生活。日本で開催される競技大会に参加したり、それ以外のシーズンは観光フライトができる海外でパッセンジャーフライトしている会社に雇ってもらったり。
そんな熱気球メインの生活はしょっちゅう気球と触れ合えて、しかも国内外色んな場所に行けて、それが夫婦でやれるという最高の環境なのです。
しかし無いものねだりで、たまにふと思い出す、結婚前にやりたいと思っていたこと。
東京から佐賀にUターンした時に出会ったクンダリーニヨガ。体験レッスンで他のヨガもやってみたことはあったのですが、先生が魅力的だったこともあって、このクンダリーニヨガが好きになり、「講師養成講座(TTC)に行きたい」と思っていたのです。
日本で開催されるTTCの日程は、ほとんどが気球の大会と被っていて、行けずじまいだった。ならば大会がないタイミングで海外のTTCに行くのはアリかも?と思ったのがきっかけでした。
佐賀で習っていたケイ先生と3HO Japanに海外でのTTCについて尋ねるとケイ先生はアメリカの先生に問い合わせてくださり、メキシコで開催される1ヵ月のTTCの情報を得ることができました。そして3HOからは、TTCの情報はないけれど、生駒のセンターで住み込みで働きながらヨガするのはどうかという提案を頂きました。
タイミングや今自分にできることをよくよく考え、夫と相談した結果、「生駒での住み込みヨガ」を選択しました。
クンダリーニヨガとは
創始者はインド西北部に生まれた故ヨギ・パジャン。幼少期からヨガ、タントラ、シーク教を学び、16歳にしてクンダリーニマスターに。その後アメリカで数多くのヨガ講師を育て上げ全世界にヨガを広げられました。
最も完成度の高いヨガと言われ、ポーズ・呼吸法・マントラを組み合わせながら、リラックスした状態で瞑想的にヨガを行います。
「火の呼吸」もこのクンダリーニヨガの特徴のひとつで、1分間に60~180回もの早い腹式呼吸で短時間に酸素を取り入れる事で、毛細血管まで循環しエネルギーをチャージしていきます。
初めてクンダリーニヨガを体験するまでは、ヨガはストレッチみたいなものだとばかり思っていたのですが、体験してみると全く違って眼から鱗。「きつくても大丈夫~!」という先生のパワフルさや、自分自身と向き合う精神性にも重きを置いたこのヨガにハマっていったのです。
3HO Japanとは
3HOとはHelthy, Happy, Holy Organizationの略で、クンダリーニヨガの世界的コミュニティ。この日本支部が3HO Japanです。
クンダリーニヨガ 3hoJAPAN オフィシャルHP | クンダリーニヨガ&メディテーション
代表のSada Anand Singh Khalsa(以下、カルサ)は、アメリカでヨギ・バジャン師から直接学んだひとりであり、クンダリーニヨガを日本に広めるべく来日。来日後は神戸にヨガセンターを建設し、1995年の淡路大震災で被災。生駒に移って再度ヨガセンターを建設しました。
白いターバンを巻いて白髭という、明らかに日本では目立つ出で立ちで、ハートのピュアさはその目を見れば伝わります。
KALDIで売られているYogi Teaは、クンダリーニヨガがルーツだということをご存知ですか?しかも、日本に輸入しだしたのはカルサなんです!初めて聞いた時にはビックリしましたが、本当の話。是非飲んでみて下さいね。
住み込みの仕事は、どんなもの?
近鉄生駒駅からケーブルカーに乗って6分の「宝山寺駅」で下車。宝山寺に向かう参道に面したところにクンダリーニヨガスクール「HAR HOUSE」があります。
約30年程前には旅館街として賑わった生駒山も今ではゴーストタウンと化しており、そのうちの旅館1軒をヨガスクールとして改装して営業しているのです。
このHAR HOUSEに住み込み、仕事はカルサがやりたい事を実現する為に幅広くやれることはなんでもやります。例えばこんな感じ。
- HAR HOUSEの掃除、故障時の対応
- HAR HOUSEに人が泊まれるように旅館業申請の準備
- ヨガスクールの運営(スケジュールやHP・SNSの更新、生徒さんとの連絡など)
- イベント出展の問い合わせや段取り
- 更に山の上にあるヨガセンターのAirBnBサイトオープン
- クンダリーニヨガTTCの準備
日々、カルサの要望にスピーディーに対応することを心掛けながら、粛々とこなしていました。
仕事をする時間は特に縛りはなかったのですが、生駒は山で冬はかなり寒いので、ヒーターで温かくなったオフィスに基本的には朝から晩までこもって、自分のペースで作業。PUKAPUKAでやらなきゃいけない事があると、それを伝えれば理解してくれるのでとてもありがたい環境です。
レッスンがあればレッスンに参加するし、午後をすぎてちょっと疲れたなーという時には、カルサと一緒に瞑想をしたり、ヨギティーを飲んだりして、これまでの熱気球生活とは一変。ヨガ生活になったのです。
ヴィーガン生活に挑戦
HAR HOUSEでは、肉や乳製品の持ち込みが禁止されています。
ヴィーガンであることを強制されている訳ではないので、外食でお肉を食べることはもちろんOKなのですが、40日だけなので「酪農製品(卵・牛乳・チーズなどの乳製品)を食べない」というヴィーガン生活に挑戦してみることにしました!
ヴィーガンは「人間は動物を搾取することなく生きるべきだ」という思想なので、肉や魚はもちろん、卵、チーズ、バター類、はちみつ、ゼラチンなどもNG。なぜなら卵や乳製品は、それを生み出す鶏や牛を苦しめたり、早すぎる死をもたらしたりするものだから。それは、身に着ける衣服や持ち物に対しても同様なようです。
とは言っても、どこまで徹底するかは人それぞれのポリシーがあるようでした。
「ヴィーガンはかつおだしも食べられないから、日本では大変」という話を聞いたことがあったのですが、まさにそのとおりで、ダシにかつおが使われていることが多いので、ダシを確認している姿もよく見かけましたね。
意外と快適なヴィーガン生活
実際にヴィーガン生活をやってみて、特に「肉が食べたいな~」という事はありませんでした。冬だったのでお野菜をコトコト煮込んだスープが多かったのですが、お野菜のダシが出てとっても美味しいし、大切なタンパク源であるアボカドに醤油と柚子胡椒をつけて食べるのもめちゃくちゃ美味しい。外食でヴィーガンレストランに行ったりもしましたが、ヘルシーだけどボリューミーに作られているのでお腹いっぱい美味しいものが食べられて、不満は全くなし。
お肉がない分お野菜を沢山食べているので食物繊維がたっぷりなのか、お通じも◎。胃のもたれなどもなく体内がサッパリしている気もします。
強いて言うならば、自分で作った食事での栄養バランス。お肉を食べていない分の栄養価が豆腐や納豆で補えているのかが心配でした。本気でやるのであれば、正しい知識を得てからやった方が良さそうですね。
得られたもの
カルサと一緒に居ることで、クンダリーニヨガについて日常的に話を聞くことができたし、クンダリーニヨガやアシュタンガヨガのレッスンも受けることができて、一番の目的であるヨガの勉強を達成。
そして、日々の仕事では旅館業法や民泊のルール、wordpressについて触れることができたので、知らないことを知っていく楽しさや、知らない世界に飛び込む楽しさというものを改めて感じて、刺激が得られたし、生駒山で出会った皆さんが本当に優しくてこだわりのある方が多かったので楽しい滞在となりました。
一度きりの人生なので、やってみたいことがあればどんどん挑戦していきたいですね!
最後に
クンダリーニヨガやってみたことない方、是非1度、体験してみて欲しいです!
アメリカではかなりメジャーなヨガなのに、日本ではまだ広まっていません。でも先生も増えてきて、各地方に先生方がいらっしゃるので調べてみれば意外と近くにあるかも知れません。
生駒の美味しいレストランについては、別の記事でまとめていきたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございます!